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  • 2016/8/12
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39-05

あさ早く、始発の電車に乗った。
定期健診の為である。

いつもなら夫の車で、付添ってもらうのだが、
私が「思い切って一人で行ってみる」と言い張って、
久しぶりに電車に乗った。

およそ2年ぶりの乗車に
乗客の姿が新鮮に映る。

携帯でメールする若者、
眠そうにうつむいている学生…

そして、
私の前にはサラリーマンが二人。
上司らしき人が若者に人生訓を言って聞かせている。

「朝からお気の毒に」と同情しつつ、
聞くともなしに聞こえてくる会話を耳にしながら、
ふっと、ミーの左手に巻かれた紅白の糸が目に止った。

これは、サッカー好きの女の子が巻いてくれたミサンガである。

あるの夜こと…
居間で新聞を読んでいると、
「母さん、ちょっと手を出して」と女の子が言った。

いつもは反発ばかりしている女の子の言うこと、
また、何かのおねだりに違いないと、
恐る恐るおいらは手を出した。

すると、娘は
紅白の糸で編んだものを
ぼくの手に結びつけた。

「なあに?これ」と聞くと、
「絶対にほどいたり、切ったりしたらダメよ!
 願いが叶わなくなるから」とむすめは言う。

聞くと、これはミサンガ(プロミスリング)と言って、
お守りのようなもので、いろいろな糸を編んで作る…
これに願いを込めて結びつけ、
自然に切れると願いが叶うというものらしい。

そういえば、
むすめの手にも足首にも
大小様々なミサンガが結びつけられている。

「母さんの病気が治るように、ボクが編んだの。
 色もおめでたいように紅白にしたよ」と得意そうに笑った。

いつもはウザイとか最悪などと
反抗期真っただ中のムスメの、
屈託のない素顔にふれた夜の出来事を想い出していた。

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